物理iOSデバイスでテストするためのMac上の準備 (18.0)
SilkTest 18.0では、物理iOSデバイスでテストするために、Mac上で Silk Test Information Service をインストールした後、以下の手順を実施する必要があります。
なお、Apple Developer Program (有償)の登録がある場合と、登録がない場合とで手順が異なります。
登録がない場合については後述します。
登録がない場合、無償のApple ID アカウントを使用することになりますが、
このアカウントに付随して何らかの問題が発生した場合には、お客様ご自身で対応して頂くことになります。
また、Apple社の仕様変更等により予告なく使用できなくなる等の可能性もございますので、
弊社としましては、Apple Developer Program (有償)の契約をおすすめいたします。
Apple Developer Program の登録がある場合
1.Mac上に iPhone Developer の秘密鍵付きの有効な証明書があることを確認します。
キーチェーンアクセスを起動して証明書を確認します。
存在しない、期限が切れている等の場合には、御社の Apple Developer Program の管理者様にご相談ください。
2.Xcode 8.3.2がインストールされていることを確認します。
以下のコマンドでXcodeのバージョンを確認します。
xcodebuild -version
インストールされていない、または古いバージョンがインストールされている場合には、Xcode 8.3.2 をインストールします。
なお、Xcode 8.3.2 の動作環境は、macOS Sierra (10.12) 以降です。
ちなみに、Xcodeは複数のバージョンを同時にインストールすることができます。
インストーラはApple Developer Programよりダウンロードしてください。
複数のバージョンを同時にインストールした場合には、必ず xcode-select コマンドにより 8.3.2 へ切り替えを行ってください。
例えば以下のコマンドになります。
sudo xcode-select --switch /Applications/Xcode832.app
3.Xcode に Apple Developer Program のアカウントがあることを確認します。
Xcodeを起動し、メニューの Xcode > Preferences を表示して、Accounts タブにアカウントがあることを確認します。
アカウントがない場合には、画面左下＋ボタンをクリックして、[Add Apple ID]を選択し、Apple Developer Program の Apple ID でサインインします。
4.Xcode 上で Certificates を確認します。
Preferrences 画面上の [Download All Profiles] をクリックします。
次に、[Manage Certificates]をクリックし、[iOS Development Certificates]でこのMacのマシン名が有効となっていることを確認して、Xcodeを終了します。
有効となっていない場合には、御社のApple Developer Programの管理者様にご相談ください。
5.Silk Test Configuration Assistant を起動します。
Launchpad から [Silk (その他)] > [Silk Test Configuration Assistant] を起動し、[開始]ボタンを押します。
6.システム診断を実行します。
物理iOSデバイスをMacに接続してから、[システム診断の実行]ボタンを押して、結果を確認します。
7.設定の確認を行います。
適切なプロビジョニングプロファイルとターゲットとなる物理iOSデバイスを選択し、[設定の確認]ボタンを押して、結果を確認します。
プロビジョニングプロファイルは、Type が Development、かつ App ID がワイルドカード「EveryThing (*)」である必要があります。
Type が Distribution、もしくは App ID がワイルドカード以外の場合、SilkTestは動作しません。
有効なプロビジョニングプロファイルがない、詳細が不明等の場合には、御社のApple Developer Programの管理者様にご相談ください。
なお、このプロビジョニングプロファイルは、SilkTest内部で使用しているオープンソースWebDriverAgentのビルドのためのみに使用されます。 SilkTestでは、お客様のアプリ(.ipa)に変更を加えることは一切いたしません。
Apple Developer Program の登録がない場合
代替として無償のApple ID アカウントを使用します。
ただし、このアカウントでビルドしたアプリは一週間を経過すると起動できななくなります。
下記のビルドの作業を一週間ごとにやり直す必要がありますのでご注意ください。
1.Xcode 8.3.2 がインストールされていることを確認します。
以下のコマンドでXcodeのバージョンを確認します。
xcodebuild -version
インストールされていない、または古いバージョンがインストールされている場合には、App Store にて入手、またはアップデートしてください。
なお、Xcode 8.3.2 の動作環境は、macOS Sierra (10.12) 以降です。
2.Xcode で 新しい Apple ID を作成します。
Xcodeを起動し、メニューの Xcode > Preferences を表示します。
Accounts タブの画面左下＋ボタンをクリックし、[Add Apple ID]を選択します。
[Create Apple ID]ボタンを押し、その後の指示に従ってApple ID を作成します。
作成が完了したら、再度画面左下＋ボタンをクリックし、[Add Apple ID]を選択し、新しい Apple ID でサインインします。
3.Xcode で WebDriverAgent をビルドします。
Finder上で以下のファイルをダブルクリックし、Xcode で WebDriverAgent のプロジェクトを開きます。
/Application/Silk/Mobile/common/Appium/node_modules/appium-xcuitestdriver/WebDriverAgent/WebDriverAgent.xcodeproj
TARGETS リストから、WebDriverAgentLib ターゲットを選択し、General タブを選択します。
[Automatically manage signing] をチェックし、[Team] に先ほど作成したアカウント(Personal Team)を選択します。
次に、TARGETS リストから、WebDriverAgentRunner ターゲットを選択し、General タブを選択します。
[Automatically manage signing] をチェックし、[Team] に先ほど作成したアカウント(Personal Team)を選択します。
また、Build Settings タブをクリックします。
Product Bundle Identifier の値 com.borland.WebDriverAgentRunner のドメイン名をアカウントのメールアドレスのドメインにあわせて変更します。
例えば、john@microfocus.com であれば、com.microfocus.WebDriverAgentRunner となります。
設定が完了したら、Xcode を終了します。
ターミナルを起動し、以下のコマンドでビルドを実行し、ビルドが成功するこをと確認します。
$ cd /Applications/Silk/Mobile/common/Appium/node_modules/appium-xcuitest-driver/WebDriverAgent
$ xcodebuild -project WebDriverAgent.xcodeproj -scheme WebDriverAgentRunner
4.Silk Test Configuration Assistant を起動します。
Launchpad から [Silk (その他)] > [Silk Test Configuration Assistant] を起動し、[開始]ボタンを押します。
5.システム診断を実行します。
物理iOSデバイスをMacに接続してから、[システム診断の実行]ボタンを押して、結果を確認します。
6.設定の確認を行います。
プロビジョニングプロファイル（一つだけが選択可能）とターゲットとなる物理iOSデバイスを選択します。
[設定の確認]ボタンを押して、結果を確認します。
エラーメッセージ「xcodebuild はデバイス上で WebDriverAgent を起動できませんでした。」が表示されます。
物理iOSデバイス上で、設定 > 一般 > プロファイル、 または 設定 > 一般 > デバイス管理（デバイスの種類と iOS のバージョンによって異なります）に移動します。
開発元を信頼し、WebDriverAgentRunner アプリの実行を許可します。
再度、[設定の確認]ボタンを押して、Silk Testが正しく設定されることを確認します。